書籍紹介

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書評 梶村太市・長谷川京子・吉田容子編著『離婚後の共同親権とは何か : 子どもの視点から考える』(渡辺義弘)

渡辺義弘先生による、書評 梶村太市・長谷川京子・吉田容子編著『離婚後の共同親権とは何か : 子どもの視点から考える』の紹介です。全文を読むことができます。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1 .はじめに
昨年 7 月の新聞報道により、父母が離婚しても、双方が子どもに対し共同親権を持つ法制の導入問題が突如浮上した。そのための民法改正の検討方針を、上川法務大臣(当時)が記者会見で表明した。法制審議会への諮問は予断を許さない。


しかし、この「離婚後共同親権」法制を採用している先進諸国においても、この制度は曲がり角ともいうべき苦悩の中にある。その導入は、はたしてわが国の家事司法、とりわけ紛争家族にどのような影響を及ぼすのだろうか。


本書は、紛争家族の目線で、この法制の導入に「危うさ」を実感している学者と弁護士たちが、正面からこの法制に対決して論じた初めての論文集である。各論文はいずれも、事実と執筆者の体験に基づき、法制導入に対する警告の主張と理論を展開している。


法制を推進しようとする側は、誠実に対応する限り、これらの主張と理論を一つ一つ論破しない限り、国民に対して説得力を持たないと考える。立法化は、これらの主張を無視して進められるのだろうか。以下、本書の内容を章の順に、紹介ないし論評したい。

 

書評の全文はこちらをどうぞ。コンパクトな要約も記載されています。

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